粉砕
容器が三次元運動することで、粉砕用のボールの動きは「ボール間の入れ替え(カスケーディング)運動」が支配的になります。結果として、衝突運動は少なくなり、せん断力・摩擦力が支配的になるため、劈開破壊・表面粉砕が進行しやすくなり、ミル内の発熱も抑制されます。
粉砕の実例 <グラフェン>
湿式劈開剥離粉砕
カスケーディング運動による物質のへき開破壊と試料表面の剥離粉砕も HYPER SHAKERの機能の大きな特徴です
黒鉛(グラファイト)は二次元グラフェンが積層した状態のものです が、これを純水と共にHYPER SHAKERで処理することで、内部 ではへき開破壊による剥離粉砕が進行し、電池などの電極に適した 数層から数十層のグラフェンに薄層化します。 湿式粉砕は二次凝集が起こりにくく、試料がゲル化することで過度な 粉砕進行を防ぎ、より微細な粉砕が可能になります。
この方法は、粘土 鉱物に吸着した放射性セシウムを剥離する技術への応用が期待 されています
混合・攪拌
3Dボールミル「Hyper Shaker」は、低発熱で効率的な粉砕器としての基本的な機能を持ちつつも、混合や攪拌、混練、そして造粒に至るまで、複数のプロセスを一つの装置で効率的に処理することができる、革新的なマルチロールマシンです。
混合・攪拌
混合とは、2種類以上の異なった性質の粉体を均一に混ぜ合わせることをいいます。一方、攪拌は粉体や液体を機械的にかき回し、分散させる操作になります。これらの操作は粉体や液体の組織を均一、粒子間距離を一定にするための操作です。
混練
粉体にバインダや添加剤となる液体またはペーストを加えて混合する操作を混練といいます。この操作は粉体粒子表面に添加剤がコーティングされるような複合化材料となります。
造粒
造粒とは、一般的には微粒粉体に、水などの液体結合剤を加えて粒子径を大きくする操作である。この操作によって粉体の特徴である飛散性が下がり、輸送運搬はもちろん秤量、混合などの取り扱いが容易になります。
粉砕混合の実例 <久慈琥珀>
乾式低温粉砕混合
HYPER SHAKERの最大の特徴の一つが「低温粉砕」であり、 熱可塑性や構造変化に敏感な物質の粉砕や混合に適しています。
久慈琥珀株式会社様のブランド「Amjelogue(アンジェローグ)」は、 商用世界最古となる約9000万年前の中生代地層から採掘される 琥珀と、琥珀の素になる樹脂を流した原木が宝石となったジェットを 独自の配合で再合一精製した、世界唯一の宝飾新素材です。
従来、可燃性かつ物性が異なる琥珀とジェットを発熱しないよう別々に 粉砕した後に混合していましたが、HYPER SHAKERでは不均一な 粒形のままで一度に粉砕・混合し、低発熱で変性が少ない微粉末化 に成功。インゴット(延べ棒)の高品位化と精製工程の大幅な時間 短縮を実現することが可能になりました
齋藤文良先生ロングインタビュー
齋藤文良先生(東北大学名誉教授)へのロングインタビューを掲載しております。HYPER SHAKERの原理や開発の背景について語って頂いております。
関連特許
第4975283号 クリノスタット
第5666220号 三次元ボールミル
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